スマートシニア、アクティブシニア、第三の場所

リタイアしたシニアにとっての「第三の場所」
 
  2003年5月号 第11回
村田裕之
 
日本でもリタイアした人向けの居場所が少ない
 

このように「第三の場所」としての 位置づけを見
事に獲得したスターバックスだが、
現役ビジネスマン以外の人たち、
たとえば、家庭の主婦やリタイアした人たち
にとっては、必ずしも居心地のよい場所とは
なっていない。

そもそも、これらの人たちを
利用者ターゲットとみなしていないのが
その理由と思われる。

一方、日本の現役ビジネスマンが
リタイアした後に直面する問題の一つは、
「行くところがなくなる」ことである。
この意味は、外出は頻繁にするものの、
定常的・継続的に毎日行くところがなくなる
ということだ。

現役の時は、常に職場という居場所があった。物理的にそこにずっといなくても、いざという時に戻ることのできる
ホーム・ポジション のようなものであった。
ところが、リタイアすると、そのポジションがなくなる。

したがって、多くのリタイア・ビジネスマンにとって、
新たな居場所探しが大変な作業となる。
なかには第一の場所である自宅以外に居場所がなく、引きこもる人もいる。
一方、市民カレッジや研究会などに積極的に参加し、
新たな居場所を見つけだす人もいる。

しかし、この場合も、それなりの出費をしてスペースを賃貸しない限り、
行きつけの場所を確保するのは容易ではない。
筆者の知り合いでリタイア後も積極的にいろいろな活動に参加されている方がいるが、
都合のよい場所の調達が一番のネックとなっているとのことだ。

単に物理的な場所を確保するだけが目的なら、必要な出費をすればよいのである。
問題の本質は、これまで長い時間過してきた第二の場所である
仕事の「場」がもっていた有形・無形の価値に置き換わる新たな「場」が、
受け皿として未整備であるという点である。

 

 

お問い合わせはこちら

 
 
 
Copyright© Hiroyuki Murata  All Rights Reserved